2012-10-06

伊勢のスピリチュアルな旅~満月の暴風と斎王

 真昼の暴風



やれやれ

暴風雨がやってきた

目を閉じると同時だ

なに風や波立ちなど

いつものことだ

これは妨害ではなく
応援ではないか

いつかの湖でもそうだった

目を閉じると
突風が吹き
湖面にさざ波が立つ

愉快ではないか
これを恐れる者は去るしかない
己の中の戯言に騙される前にたちさるがいい

今日の月は拝めないかもしれないが
雲の上ではこの上なく艶やかなのがはっきり分かるぞ

木立のざわめき
美しい音色
過去の人々の重なり合うフレーム

緑の藻がひんやりとせせらぎに応える

水のうねりと健やかな精霊の纏う衣

それだけでここが
この世が
この地球が
満たされる小さな布石


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風と雨に追い付かれた途端になんだこれもシナリオの一部かと納得した。
連れも黙ってついてきてくれた。
ひとりでは往生したはずだがきちんとすべてが用意されている。


井戸の跡や掘立柱の跡が一部復元されていた。
考古学を専攻していたので昔懐かしい以前の好奇心が蘇る
すぐに大勢が呑み込めるのもそのおかげだった。
私を呼んだのはそのせいですね。
ああ、全くもって完全だこと・・・今更ながら思い当たる。

この時の連れがこの人だということも決まっていたとは思っていたが
畳掛けるように再認識する。


土の下は過去の物語で埋め尽くされていた。

知っている人だけが知っている。

また再び誰かがやってきて次のシナリオを実演するだろう。