2021-01-25

りりの庭~オパールの池~その1


庭にいる少年はいつのまにか青年の顔に

腰かけている木陰は変らず柔らかな草のが木の葉の間からは

穏やかな木漏れ陽

ここは永遠の春なのか初夏なのか

五月のような光がオパール色した池に降り注ぐ


りりがやってくる

小さな無邪気なりりと

少し成長した少女のりりが

交錯するように

そこに唐突に現れる



しんなりした水草を眺めながら

少年とも青年ともいえる一人が膝を抱えたり伸ばしたりして時折空も眺めている