今日も朝日が池に注ぐ
オパールカラーが広がっては小さく波打つ
池の縁には様々な苔が蒸してまあるくたれ込んでいる
岩肌に輝く滴の数々
そうやって流れ込む水の滴は少年を癒やし続ける
いつまで居てもいいよ
好きなだけ「ここ」に
それでもやがて去ると思われた少年はいつも「ここ」にいた
不思議な少年
飽きないのかしら・・・?
遠目で眺める周辺の住人?たち
りりの庭なのでりりはいるに決まっている
でも「ここ」はねぇ
他にいる住人といえば・・・
池の底に普段は小さなナメクジのような姿になっているグリーンレインボードラゴンのたったちゃん
庭先は崖につづいていて覗くと驚くような深い谷底
そしてブルーグレーの切り立つ水晶の山々の峰
その谷底にいるのは真っ白い大蛇の・・・
えっと・・・?
あれは確かたったちゃんが変身したんだっけ?
そう住人というより
たったちゃんの”かりそめ”の姿
その名は何だろうなぁ?
その時ぴょんっと水が跳ねた
池から跳ね上がった物体は例のナメクジたったちゃん
「赤眼だよ!」
飛び上がりながらポソッっと発した声はとても龍のものとは思えない
赤眼・・・アカメ
そう確か赤い眼ではあったね
まるでルビーのような
つづく