2012-04-07

観音の微笑



まさにそのときがきた
何という響きだろう
教会の鐘が鳴り
共々遠くヒマラヤの山を越え
asebi
峰を仰ぎ
尾根を這い
人の声と鈴の音
赤子の泣き笑い
雲深く
分け入れば
そこに居て
シャンシャン
チロチロ
厳かに導くと思えば
子牛の首のベルのよう
閃きの光線とともに
急勾配を流れる
猫の招きの柔らかな毛皮
がれきの山を登る鹿
今まさにそのときがきたのだ
大陸を人が渡り
シャンシャン
リロリロ
愛しき道の
めぐる永遠