2014-05-19

未知なる点に挑む



翼のもがれた青年は二度と空を見まいと思う

翼のもがれた青年は地の底の川に浸ろうとする

乱気流に揉まれながら地の底に逝く


言わんとすることは唇を離れ空に取り残される


ただ一点を見据えて飛び込めば

そこは地の底でなく出口と知るだろう



点は


恐怖の中ならそれは白く見え

至福に満ちると黒く見える


急降下急上昇して飛び込み

中心をめざせ

眼をそらさずに凝視せよ

するとそれはやがて渦となって青年を受け入れるだろう

受け入れよ

それが道なり

不動の滝なり

次に眼前に迫るものを観よ


知らなかった別宇宙の広がりが

身を再び取り巻く



翼はあってないもの


なくてあるもの