2012-07-03

りりの庭 1

虹の温泉・・・?

パシャパシャ

少女は足をバタつかせ虹の泉と遊んでる

少女の小さな足の指
少女の白いつま先

虹の水は七色に輝き
少女の動きに合わせて煌めきながら落ちる

落ちた虹の雫

何処へ行くのか

**


雲の下に小さな赤ん坊が見える
草場の影にその子はいた
生まれたままの恰好で

土はその子のベッド
草の香はその子の子守唄

―雫が落ちる―

急に目覚めたように泣き声が轟く
今生まれたばかりのように

通りかかった女性

驚いてその赤ん坊を抱き上げた

「まぁ、いったいどうしたというの?こんなところに・・・よしよし、泣かないでいいのよ。」

火のついたように泣く赤ん坊
そのままほうっておけるはずもない

女性の腕の中で次の運命が待つ