2012-07-24
貴船川と川床
小さな精霊は無数の光となって私を取り囲んだ
小さな微笑
賑やかな団欒
まつりの神輿を見送る子供のように
豊かで無邪気な喜び
私はただじっとみて
ただじっとされるがままにしていた
風に巻かれて山から谷から
川の下のほうへ
水のしぶき一瞬のすき間に
かくれんぼは永遠に終わらない
参加を呼びかけられても
食べるばかりの私
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大いなるものから呼ばれるように出かけた京都の数日、目的はわかっていた・・・
7月24日から昨日まで、京都にいた。ほとんどを貴船と鞍馬山で過ごした。
24日は夕方に到着し、川床で夕食。せせらぎの上にデッキをしつらえて茣蓙を引く。雨が降れば店の者が慌てて茣蓙やテーブルを撤収する。幸い午後に降った雨は到着時にはあがっていた。案内の者はひとこと。「今、修復中です。」
部屋に通ると2階で昔の正式な畳の大きさで八畳和室だった。窓の下には葭簀がかかり川床の屋根にしている。ふと対岸に目を向けると鞍馬山側の急斜面に鹿が姿を現すという幸運に恵まれた。
普通の日とあって泊り客は少ない。旅館の構えはこれぞ日本の京都です、というような和風の風流な様子、川の段に沿って地下に降りる階段もくぐり戸も何とも言えない木造で細工が面白い。
川はせせらぎ、涼やかな風を運ぶ。ずっと精霊を感じていた。(続く)