2012-02-28

2・28事件

今日は、1947年、台湾で2・28事件が起こった日です。日本ではあまり知られていないかもしれませんね。教科書に載っておりません。またこの日は、台湾の平和記念日になっています。
2・28事件は中国国民党に対する現地の人々の反発を示す事件です。 

その前に台湾が、日本の植民地だったことを知らない方もいるのではと思ったりすると何か悲しくなるような・・・。
歴史の知識は膨大ですから、年代を忘れてしまうなんてことはいくらでもありますが、要になる内容に関しては知っていたほうがよいことは言うまでもありません。

中国の一部が日本に支配されたり、韓国、北朝鮮が日本の植民地だったことはそれぞれの国が声を大にしていろいろ批判や非難を発信してくるので、ご存じな人も多いでしょう。

台北の二・二八記念館
ところが、台湾からはあまり日本に対して攻撃的な発言を聞かないのはなぜなのか、ご存じでしょうか?

日清戦争の結果、日本は台湾を手にします。植民地政策は国際的にも認められた時代でした。その支配は日本が日中戦争、太平洋戦争に敗れるまで続くのですが、この半世紀にわたる日本の台湾支配は、比較的現地の様子を見ながら統治していた経緯があります。それは、その後の中国、東南アジアに対する侵略戦争といわれる物資略奪の支配とは比べものにならないところがあるようです。

1945年、日本が敗退し、その後中国国内の内戦が再開します。内戦に敗れた蔣介石率いる中国国民党は、台湾に逃れます。(この記述で日本の歴史教科書は終わっています。)そこでは国民党は、余裕がなかったためか台湾の要人をことごとく捕え、葬り去って強引にそっくり台湾の地を手に入れたのだそうです。

その残忍さは、現地の人々に「日本の支配のほうがよかった」と言わせています。

台湾の2・28記念館をおとづれた際、当時を生きた80代の元教師の話をお聞きしたことがあります。日本人にはきわめて好意的で、ついつい3時間ほどお話を聞いてしまいました。素晴らしい日本語でした。