2012-05-26

美しい記憶



その薔薇は
遠い昔
ここに降りたち
しなやかに留まる泉に案内してくれた
水面にうつる優しい瞳
風に吹かれ
静かにたたずむ
少年の活性
白く
濃く
漲る魂の震え
きっといつかまた
めぐってくるからと
水に浮くようにそのまま歩く
森の神髄
動物はひたすらな眼で
ただ眺める
声が聞こえたら
視線を変えて
再びの時を楽しみにせよ
名残を惜しむひと時の香り
永久の時を刻む
振り子はいつも胸にある