2013-03-08

緑の絨毯



短い草が密度をもってしげる

ところどころに見え隠れする岩の堅い質感

誰かが削り取っていった跡があるはずだ

白い小さな花が点々と咲き

向こうの空と海が一つに繋がって見える

注ぐ光と泉が重なり
細いせせらぎのほとりに立つ

振返って見た者は

裸足の足に生じる誤解

弓が唸り声をあげ

鳥が飛び立つ

隠れてもまた見つかる

すべては透けて見える

羽のかけらがどこかに行った

手で撫でれば大丈夫だと
その耳が聴いた

それでそのようにしたら
その羽の主と語らって笑えばいい