この月夜にかがり火をたくと火傷をするよ
この月の青白さ
いつもよりもずっと誉れ高い
白いからこそすべてを見通す
奥の奥までも
隠しても隠し切れない
ごまかしのうわべ言葉は
いっそう笑われるだろう
周囲の気の大きさを見るがいい
いつになく吸い込まれそうになるだろう
それが本当のあなたの姿
蓋をしたものにかぎって開き
何もかもが明らかになる
むせかえる夜の使いの香
気づかないまま
立てこもるなら
そうするしかない
ジャンプする虫の自由を羨ましく思うなら
それもいいだろう
危険な夜の
宮参りはもう終わった
この地上に楽器はいくらでもある
奏でる音は常に心地よいものとなるだろう
共に過ごすなら
その身はひとつとなるだろう