ここ
あらゆる事態が宙ぶらりん
そんな時期もあるだろう
生活の根幹から
かつての家族も
仕事場も
人間関係も
親から兄弟までもが行き詰まり
どこを見回してもてんてこまい
そしてなにを誰に言っても取り合ってさえくれない
たいした要求要望でないようなことでさえも
聞いてないふりをされたり
何物とも結びつかず
何事も起こせない
ああ
そんなときこそ

「今ここにいなさい」と
天から聞こえる
それなのに
絶望の淵に落ち込み
眼も観えず耳も聴こえない
それどころでないのに
まさにそのときこそ
「今ここ」の意味がわかるのだと
天はあまりに無慈悲にいうのだ
ただ「ここ」を伝えるために