2015-04-15

りりの庭~白魚の舞 その5



透明

と・う・め・い


白み始めた夜明けの空のように


音が一瞬のうちに波長を変えて

はたと
胸の深部のささやきのように

神様の言葉のように霧が立ちこめる





ちいさな白いお魚たちは

泣いているのかな



けへへ
けらけら

ほほほ




その声はりりちゃんね!


はたと気づくと

りりちゃんてば

龍のたったちゃんの背中で遊んでる

し、しかも

ちっせー釣り竿をたったちゃんの目の前にたらして揺らしてる

その遊び方はさすがに恐いでしょーーー@@@



どうなってんの?

やっぱりたったちゃんを呼び出したの?


たったちゃんは私の気づかない間に


周辺にさらなるクリスタルの群落を築いていた

あやや
またまた鋭いクリスタルクラスターの山脈たちだね

美しいな

ブルーだったりグリーンだったり

向きによっては夕焼けのようだね



庭は相変わらずのオパール池と緑の絨毯



ぐおぅー
ぐぉー


獰猛な目は睨みをきかせてぎらぎらしてる

虹色に輝くグリーンドラゴンたったちゃん

それでも胴体は落ち着いている



この騒動は

さっき

聴こえたあの叫び声のせいかな・・・・


突如

  ―あのおんな!!


と聴こえてどぎまぎしたんだっけ

あまりの弾けるような爆発するような

そして耳に焼付くようにはっきりと


確かに聴こえたんだもの



遠い別空間の出来事の一端だった


怒鳴った声は男性のようだった

破裂音はたったちゃんだったのか


残酷なのは何も男性だけではない

女性のつらい残虐性だった


かわいそうな魔女はそこにもいたのか   ※リりの庭~かわいそうな魔女 参照


りりちゃん、ちいさな白魚を飛ばしてあげようね



あいよーーーーーーお安い御用だもんね☆